胃カメラ 病理結果集計(2018~2022)
2023年05月27日
胃内視鏡検査(年度) | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
進行食道癌 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
早期食道癌 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 |
食道異型上皮 | 2 | 5 | 2 | 7 | 12 |
食道平滑筋腫 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
好酸球性食道炎 | 0 | 0 | 2 | 4 | 2 |
進行胃癌 | 3 | 6 | 1 | 1 | 2 |
早期胃癌(腸型) | 0 | 1 | 2 | 7 | 5 |
早期胃癌(胃底腺型) | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
胃腺腫 | 0 | 3 | 2 | 3 | 4 |
十二指腸腺腫 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
胃内視鏡検査数 | 562 | 958 | 1056 | 1438 | 1817 |
生検数 | 60 | 97 | 81 | 66 | 80 |
生検率 (%) | 10.7 | 10.1 | 7.7 | 4.6 | 4.4 |
生検有所見率(%) | 10.0 | 15.5 | 13.6 | 36.4 | 35.0 |
癌発見率(%) | 0.53 | 0.73 | 0.47 | 0.70 | 0.50 |
陽性反応適中度(PPV) | 5.00 | 7.22 | 6.17 | 15.15 | 11.25 |
2022年度に当院で上部消化管内視鏡検査を実施した総勢1817名の患者さんのデータをまとめました。
80名に生検が実施され、うち9名が癌と診断されました。
多くが70歳代の患者さんがですが、一番若い方は、なんと34歳でした。
毎年胃カメラを当院で受けておられた方で、今年早期癌が出来ていた方も2名おられました。
2022年度の当院の生検率・癌発見率・陽性反応適中度はそれぞれ4.4%・0.5%・11.25%でした。
2022年度各務原市胃癌検診での市内全医療機関の平均はそれぞれ、6.9%・0.37%・7.55%でした。
生検率・癌発見率・陽性反応適中度いずれの項目も当院の数値の方が優れていました。
つまり、必要最小限の生検数で、効果的に癌を発見しているという事になります。
全員に生検を行えば、当然癌の見落としは少なくなるわけですが、生検は3割負担で5000円~8000円程度、追加で患者負担が発生します。
当院では、現時点で最新の最上位機種の経鼻内視鏡を使用しており、高解像度の画像で観察することで、必要のない生検を極力減らして、患者さんに余計な費用負担をかけないように努めています。
しかし、患者さん負担を少なくするということは、当院の売り上げも少なくなるという事です。
さらに最上位機種の内視鏡と、最高水準の内視鏡洗浄機を準備するという事は当然、出費も高額になります。
つまり、患者さんのために頑張るほど儲かりません。
商売下手だな、と自分の事ながら思います。
しかし、最上位の内視鏡でじっくり観察し、確信をもって初期の癌を生検・診断し、治癒後の外来で患者さんと一緒に喜びを分かち合う事は、お金に代え難い幸せな瞬間です。
今年受診いただく患者さんにも、一緒に喜んでいただける内視鏡を提供していきたいと思います。