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大腸カメラ

大腸内視鏡(大腸カメラ)

大腸カメラとは

大腸カメラ検査大腸(結腸と直腸)と小腸の一部を観察するために肛門から内視鏡(カメラ)を挿入し、直腸から盲腸までの炎症、ポリープやがん、潰瘍などの病変を調べるのに用いられるのが大腸カメラです。
バリウムや大腸CT等の検査では発見困難な大腸の炎症や小さなポリープも診断可能です。
また、大腸に炎症やがんなどの疑わしい部位が見つかった場合は生検のための組織採取をし、ポリープや小さながんであればその場で治療をすることもできます。
検査前には消化管の中をきれいにしておく必要がありますので、下剤を服用していただきます。
外来にて、食事内容や下剤の服用方法について説明させていただきます。

大腸カメラのおおよその検査費用(3割負担の場合)

検査内容  検査費用
大腸カメラ検査のみ 6,000~7,000円
大腸カメラ+生検  15,000~20,000円
大腸カメラ+内視鏡治療  20,000~30,000円

※3割負担の場合で、初診料や薬代などは含みません。
※検査費用は患者さんの状態や処置の内容などによって異なりますので、あくまでも目安に留めてください。

当院の大腸カメラの
5つの特徴

1. ご希望の方には鎮静剤
を投与

鎮静剤を使用検査対象である腸内は人体の構造上曲がりくねっており、大腸カメラは肛門から逆向きに入っていくため、検査中は腹痛やハリを訴える方が多くいます。
当院では11.8ミリの細い大腸内視鏡を導入し(通常の大腸カメラは13ミリ)、大腸カメラに熟練した医師が行うことで、なるべく楽に検査を受けていただくように努めております。
さらにご希望される方には、検査の際に麻酔の注射(鎮静剤)を使用していただくことも可能です。
大腸内視鏡は疼痛を強く感じる方が多いため、当院の大腸内視鏡検査では胃内視鏡よりも深く麻酔をかけています。
完全に寝ていただいた状態で検査を行いますので、いつ始まっていつ終わったか分からないような感覚で検査を受けていただけます。
大腸カメラが大腸の1番奥(盲腸)まで到達してしまえば、その後は痛みを感じることはほとんどありません。
奥(盲腸)で到達するのにかかる検査時間については、検査を行う医師や検査を受ける方によって個人差が大きいのですが、当院長の場合、多くの方は2~5分程度です。
ただ検査が難しい方(腸が伸びてしまう方や、ひどい癒着がある方)の場合には、10分程度かかる方もいます。

2. 最新のポリープ切除
治療

大腸ポリープ切除 日帰り手術近年は、食生活の欧米化により日本でも大腸がんの患者さんが増えてきています。
当院長は内視鏡専門医・指導医であり、大腸ポリープなどの病変を見つけた場合、治療が必要かどうか、がんが疑われるかどうかをその場で速やかに判断いたします。
切除が必要かつ可能な病変に関してはその場で内視鏡切除(日帰り大腸ポリープ切除手術)を行います。内視鏡切除不可能な進行したがんが疑われた場合には、生検(組織を採取し顕微鏡で調べること)を行うとともに直ちに専門の病院へ紹介いたします。ポリープは従来、治療時の出血予防のために電気をポリープの根本に通電して焼き切る方法で切除してきました。
しかし、皮膚のやけどと同じように、ポリープ切除の際にできた腸のやけどは、時間の経過とともに徐々に傷が深くなり潰瘍をつくるため、治療直後は問題が無くても、2~3日後に出血を起こすことがしばしばありました。
最近の研究で、ポリープは電気を使わずに切除することで、治療時には一時的に出血するものの、帰宅後の出血は逆にほとんど無くなることが分かってきました。
この最新の治療法をコールドポリペクトミーと呼びますが、当院では安全性を重視して、コールドポリペクトミーを採用しております(ポリープのサイズによっては電気を使わないと切除できない場合もあります)。

大腸ポリープ切除

3. NBI(狭帯域光観察)
に対応

大腸のポリープには、大まかに分けて2種類あります。
将来がんになる可能性があり治療が必要な腺腫性ポリープと、がんになる可能性が低く治療の必要がない過形成性ポリープです。
ポリープの切除手術の際は、観察のみの場合と比べ、大腸が穿孔(穴が空くこと)する危険が10倍高くなる上、無駄な費用もかかります。
そのため、当院では、ポリープがどちらの種類なのかを治療前に診断し、治療の必要なポリープのみ切除するように心がけています。
NBIはこの2種類を見分けるのに非常に有用で、さらには、ポリープがすでに初期のがんになっているかどうかの診断の補助になります。
NBIがあることで、より精度の高い大腸カメラを受けていただけます。

4. スコープガイド
システムに対応

当院で採用している大腸カメラには、内部に特殊な金属コイルが入っており、お腹の中で大腸カメラがどのような形になっているかをモニター画面に映し出す仕組みになっております。
大腸カメラで強い痛みを感じる場合は大抵カメラが強く屈曲している場合で、スコープガイドシステムを備えていることで、カメラの屈曲を初期に把握できるため、検査時の痛みの軽減につながります。
また、病変を見つけた場合に、大腸の中でどの辺りにあるのかを正確に把握することができるため、病院への紹介の際に正確な情報を提供することができます。

5. 検査には炭酸ガスを
使用

大腸カメラを受けられたことのある方は、検査が終わってからもしばらくの間お腹に張りや痛みを感じ、トイレでたくさんのガスが出るまで苦しんだ様な経験があるかと思います。
それは、検査で大腸の中をよく観察するために、空気を腸の中へ送りこむ必要があるためです。
送り込んだ空気は小腸にまで入っていくため、お腹の張りや痛みを感じます。
当院では空気の代わりに、腸から体内へ速やかに吸収され吐息から排出される炭酸ガスを使用しますので、検査後も腹部の不快感が長く続くことはありません(炭酸ガスにかかる費用は無償で提供しております)。

便潜血を指摘されたら
大腸内視鏡検査
(大腸カメラ)を

がんが進行している場合、腹痛や下痢と便秘を繰り返すなどの何らかの症状があらわれることがありますが、早期がんの場合は、胃と同様に無症状の方がほとんどです。
健康診断で便潜血を指摘された場合、便潜血が1回でも陽性の方は2~5%の確率(20人~50人に1人)で、便潜血が2回とも続けて陽性の方は約10%もの確率で大腸がんが見つかると言われており、直ちに大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受ける事をお勧めします。
海外の研究では、便潜血陽性を指摘されてから大腸内視鏡検査を実際に受けるまでに半年以上期間が空くと、癌が進行してしまい予後が悪くなるといった報告もあります。
また、大腸がんになる以前の大腸ポリープの状態で診断・治療ができれば殆どの大腸がんを予防することが出来ますが、現在日本の大腸がん検診では大腸ポリープを発見することができません。
しかし便潜血陽性で大腸カメラを受けた際に、大腸がんが無かった方でも、偶然に大腸ポリープが見つかる方が多くいますので、便潜血が陽性になった方は上記の確率以上に検査を受けるメリットは大きいと思われます。

便潜血検査陽性

大腸ポリープがある
可能性の高い方

当院長は内視鏡専門医・指導医として、前職在職中に1,000人以上の患者を対象に研究を行い、高齢{45歳以上(2点)、60歳以上(3点)}、アルコール常習飲酒(1点)、男性(1点)の3項目の合計点が、3点で30%の方に、4点で39%の方に、5点で57%の方に大腸がんまたは腺腫性(がん化する可能性のある)大腸ポリープが見つかることを発見しました(*1)。

上記項目に含まれていませんが、ご家族で大腸がんにかかったことがある方がおられる方も危険です。

「大腸癌や大腸ポリープが心配だけど、大腸内視鏡検査が保険診療で受けられるか分からない」といった声も良く伺います。

検診で便潜血陽性だった方、血便・下痢・便秘・貧血・腹痛・体重減少などの症状がある方や、大腸がん・大腸ポリープの既往がある方は保険診療で大腸内視鏡精査を行う対象となりますし、それ以外の方も状況によって保険診療で精査を行うことができますので、心配な方はまず外来にお越しください。

*1:PLOSONE|DOI:10.1371/journal.pone.0157269 June10,2016

炎症性腸疾患と
過敏性腸症候群

突然トイレに駆け込むほどの便意や腹痛に襲われる症状がある方は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)や過敏性腸症候群の可能性があります。
いずれの病気も専門家でなければ診断の難しい病気です。
炎症性腸疾患は大腸カメラでの特徴的な所見と、生検の結果とを総合して診断します。
過敏性腸症候群は大腸カメラで炎症性腸疾患や他の疾患が無いことを確認することが必要です。
いずれも生活の質を大きく低下させる症状の出る病気ですが、適切な治療を受けることで多くの方が回復します。
特に炎症性腸疾患は、処方薬や生活指導含めて非常に専門性が高いため、消化器内科医の中でも治療に精通した医師は限られています。
当院長は、多くの患者を診断し治療した経験がありますので、該当する症状のある方は、我慢せずお早めにご相談ください。

潰瘍性大腸炎

大腸カメラを受けた方が
よいとされる方の症状

など

大腸カメラでの検査・診断が
有効とされる主な疾患

  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
  • 大腸憩室症(腸管の内壁の一部が外側に向かって袋状に飛び出した状態)
  • 虚血性腸炎(大腸の血流障害によって大腸粘膜に炎症や潰瘍が生じ、突然の腹痛や下痢、下血をきたす疾患)

など

大腸カメラ検査を
受ける際の注意点

検査前日

ひじき、わかめ、こんにゃく、きのこ類など繊維質の多い食品、またイチゴやキウイなど種子の多い食品は、検査3日前から控えるようにしてください(詳しくは外来で説明します)。
夕食は午後9時頃までに、消化の良いものを軽めに摂り、早めに就寝しましょう。

検査当日

検査当日は、水・お茶以外は飲まないでください。
服用中のお薬は、一部休薬が必要なものがありますので、医師または看護師にご確認ください。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)
の流れ

検査前日~当日

1下剤の服用(事前準備)

院内で下剤服用が可能大腸をきれいにするために、1~1.5リットルほどの下剤を数回に分けて飲んでいただきます。 院内で下剤を内服される方は専用個室・専用トイレでお過ごしいただきます。 慣れたご自宅で下剤を飲んできていただくこともできます。 通常の下剤が苦手でどうしても飲めない方には、味が良く、量も少量で済むタイプの下剤をご用意いたします。

下剤の種類(2種類からお選びいただけます)

モビプレップ
  • 本剤1Lを1~1.5時間かけてゆっくりと服用した後、水またはお茶を3杯程度(約500mL)ゆっくり飲用します
  • ここまでで便が透明にならない場合、続いて、本剤500mLを30~45分かけてゆっくり服用したのち、水またはお茶を1~2杯程度(約250mL)ゆっくり飲用します
  • モビプレップ服用中は、糖分や香料を含んだ飲料水は飲まないでください
  • 味は、ビタミンCを含んでいるため、濃い梅ジュースのような味です
ピコプレップ
  • 検査前日の夕食は午後6時頃に済ませ、夕食後1時間以上経ってから150mL服用します
  • 続けて、お茶や透明なソフトドリンクなどを5杯(約1,250mL)以上数時間かけてのみます
  • 検査当日は、検査の4時間前までに150mL服用します
  • 続けて、お茶や透明なソフトドリンクなどを3杯(約750mL)以上1~2時間かけてのみます
  • モビプレップと比べ、腸管洗浄力は劣りますが、下剤を飲む量としてはかなり少なくて済みます
  • 味はオレンジジュースのような味で、飲みやすいです

検査当日

1検査前

  • ご来院前に貴金属類(指輪、ネックレス、ピアス)、ヘアピン、つけ爪、マニキュア、金具のついた下着は出来るだけすべて外してきていただきます。
  • 更衣室で検査着に着替えていただきます。 ※鎮静剤を使用される方は前もって点滴をつなぎます。

2検査

大腸カメラ検査
  • 左側を下にしてベッドに横になり、肛門から内視鏡を挿入して検査を開始します。
    ※ご希望の方には検査前に鎮静剤を投与(注射)します。
  • 医師が盲腸から直腸まで、大腸全体を観察します。
  • 大腸の一番奥の盲腸までの到達時間は、2~5分程度です。
  • 必要な方には、生検やポリープ切除を行います。

3 検査後

検査結果
  • 観察を終えたら、体内から大腸カメラを抜いて、検査終了です。
  • 当日検査後に結果説明・診察を行います。
    ※麻酔を使用された方は目が覚めるまで休んでいただいてからの診察となります。

大腸カメラ検査後の
注意点について

検査後の注意点

  • 通常、飲食は検査終了直後から可能です。
  • ポリープ切除術を行った場合、当日の夜は水、茶またはスポーツドリンクのみとしてください。
  • また、当日のお風呂はシャワー程度にし、激しい運動は避けてください。
  • 検査翌日から1週間は検査前同様、消化に良い食事を摂ってください。
  • 術後当日~10日前後までは後出血する可能性があり、出血された場合は直ちにご連絡ください。
  • 検査終了後、気になる症状がある場合は、すぐに医師にご相談ください。

胃・大腸カメラ検査の
ご予約

胃・大腸カメラ検査のご予約はお電話またはメールにて承っております。
不明な点やご質問などがございましたら、「受付窓口」または「お電話」にてお問い合わせください。
※体調不良の場合は、受付窓口またはお電話にてお申し出ください。

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